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蛇口をひねるとお茶が?! 全国初の“お茶愛飲条例”でつなげる、お茶への関心

2021.04.16(Fri)

静岡県といえば「お茶」。全国屈指のお茶の産地です。

1世帯あたりの緑茶購入額は全国平均の約2倍で、堂々の全国第一位。

惜しくも2019年の茶産出額では鹿児島県に首位を奪われてしまいましたが、静岡県民の毎日には欠かせない存在です。

今回はそんなお茶の魅力を若い世代にも広めようと実施している、静岡県の取り組みをご紹介いたします。

 

全国初の“お茶愛飲条例”

2016年12月に静岡県では小中学生を対象に、さらにお茶の良さを知ってもらおうと全国初の条例を制定しました。

その名も「小中学校の児童生徒の静岡茶の愛飲の促進に関する条例」。

小中学校において静岡茶を飲む機会や学ぶ機会を提供することで、静岡茶の産地、歴史及び文化などについて理解を深め、毎日の習慣として静岡茶を飲んでもらえるように、と取り組んでいます。

 

条例に込めた思い

子どもの頃から学校で静岡茶を飲むことで、地元への愛着をより持てるようになってほしい、そして、お茶を飲む習慣を心身の健康につなげていってほしいという思いが込められています。

『毎日の食事のときや、ほっと一息つくときにはお茶を飲みたい』という習慣がつけば、その先もずっとお茶を好きでいてくれる、その取り組みを地道に行っていくことで、ゆくゆくは、県民の習慣によって、静岡県のお茶産業を支えるというサイクルが出来ていくのではないかという期待もあるようです。

2016年の調査によると、県内の約4割の小中学校で給食時などにお茶が提供されていましたが、条例ができてから2019年度には、倍の約8割の小中学校で静岡茶が提供されているとのこと。

県内各地の小中学校で毎日のようにお茶をマイコップに注ぎ、また水筒にもティーパックや粉末茶を入れて飲むなど、地元のお茶を楽しんでいるようです。

 

蛇口からお茶が!

富士市にある複数の小中学校では、条例が制定されたのを機に「給茶機」が設置されました。

ボタンを押せば緑茶が出る給茶機や、蛇口をひねれば冷茶が出てくる給茶機が誕生しました。

喉が渇けばいつでもお茶を飲むことができる、お茶好きにはたまらない設備です。

緑茶は飲むだけでなく、うがいをすれば風邪予防にもいいと言われています。

実際にインフルエンザの予防になっていたり、風邪を引く子供が他の地域より少ないようです。

他にも虫歯の予防や、頭がスッキリするなど様々なメリットがあり、子どもたちだけでなく、先生や保護者からも大好評です。

ほかにも、学校の授業の中で静岡茶の歴史を学ぶ時間を設けたり、「お茶の淹れ方体験」をしたり、お茶に触れる機会を積極的につくっています。

 

ワクワクする夢の蛇口

静岡県の緑茶が出る蛇口のほかに、地方にもご当地ならではの蛇口や、

ワクワクする蛇口が多数あり、その一部をご紹介していきます。

 

●うどん出汁

香川県の高松空港の一角にある蛇口からは、うどんの出汁が出てきます。

麺はなく、汁だけというとてもユニークな発想。

いりこベースのだしで、ここにしかない唯一無二の蛇口です。

香川県のうどんへの熱い想いを感じられます。

 

 ●ポンジュース

愛媛県松山空港では、ポンジュースが出てくる蛇口があります。

「蛇口からジュースが出てくればいいのに…」という子どもの頃に夢見てた蛇口がここに!

旬の柑橘類を使用するため、季節によって様々な味のポンジュースが飲めちゃいます。

 

●チョコレートドリンク

長崎県ハウステンボス内の「ショコラ伯爵の館」では、ホットかアイスか選べるチョコレートドリンクが出る蛇口が設置されています。

甘党、チョコレート好きにはたまらない蛇口です。

 

●地酒

新潟県にある地元の食材を使い、実家のようなあたたかい家庭料理が食べられる居酒屋「Zikka食堂」。

ここにはなんと、ひねると地酒が出てくる「酔道」(すいどう)という蛇口があります。

”お酒が好き”という人には夢のような蛇口ですね。

 

 まだまだたくさんありますが、一部ご紹介いたしました。

気になる蛇口はありましたか?

新しい旅の目的”蛇口巡り”を、ぜひ楽しんでみてください。

 

まとめ

古くから茶の名産地として知られる静岡県の取り組みをご紹介してきました。

お茶愛飲条例により、静岡に生まれ育った子どもたちが、お茶やその歴史に触れる機会が設けられていることを知り、明るい未来を感じられたでしょうか?

そしていつまでも地元静岡に愛着を持ち、お茶産業を盛り上げてくれる存在になってくれたら嬉しいですね。